検証
 なぜバーコードファイターは打ち切られたのか?

 2004/12/2アップデート 文章校正
(注: 以降 文中の筆者=私、 作者=小野氏)
 驚きだった。
 いきなり何の前触れもなく、番外編の一区切りで看板マンガが打ち切られてしまった。
 その直前に主人公に「勇者の刻印」が浮き上がり、また新たなる機体に乗り換えたというのに
 その力が日の目を見ることなく、バーコードファイターは最終回を迎えてしまった。
 
突然ですが、最終巻です
 コミックス最終巻の柱に掲載されていたコメント。
 「調子のりすぎちゃった」
 というのが本人の明かした打ち切りの理由。

 ↑実際の画像
 小学館 「バーコードファイター 第5巻」 小野敏洋 著 より
 さて、何を「調子のりすぎちゃった」のか…

打ち切りに際して掲載されたマンガ
 かつてこれほどまでに開き直った最終回があっただろうか…
 エピソードが一通り終わった次のページにいきなり掲載されていた。
 
 小学館 「バーコードファイター 第5巻」 小野敏洋 著 より
(本誌掲載時はスティーブの台詞が差し替え)
 
 普通、無理矢理にでも話をまとめるはずが、物語外部の圧力で終わったことが見え見えの最終回である。
 そもそも予定したとおりの終わりなら こんなコマはいらないはず。
 やはり、「打ち切り」であったと考えた方が自然だろう。

私が考え得る打ち切りの理由
 1バーコードバトラー人気の低下
 2話が飛躍しすぎている、そのため提携先のエポック社から打ち切り要請
 3児童誌に不適切な過度の性表現
 4少年誌に同性同士の不適切な関係が掲載された
 5単純にマンガの人気の低下

まず、1。これは誰しもが納得できると思う。
 5巻当時、バーコードバトラー自体の人気がすでに下火。
 ちなみに筆者はバーコードバトラーII以降の聖戦士などがでてくるバトラーのバージョンすら覚えていない!!
 結構はまっていた私ですらそうなのだ。一般への知名度は一気に急落していったと見ていいだろう。
 ネット内でバーコード→能力変換の仕方を覚えている人も2までしか覚えていないモノだ。
 一気にバーコードバトラー人気は低下していったのである。
 児童にとっての流行のリードオフマンであるコロコロコミックが廃れたホビーを延々と提携しているわけにはいかない。
 しかもすでに4巻の冒頭のエピソードで聖戦士が登場するバトラーにコミックスの中身が移行していった。
 しかしながらこれでは本人の「調子のりすぎちゃった」発言とかみ合わない。
 つまり、これは違うと思われる。

次に、2。これもかなり怪しい。
 当初バーコードバトラーのエポック社との提携で進められてきたのが途中から思いっきりオリジナルエピソードへ。
 まず、2巻以降、まともにバーコードバトラーに関する情報が無い。
 パラメータも、まったく表示されていない。はっきりいって宣伝にも、攻略情報にもならないのだ。
 それでいて、市販されているはずもないし、バトラー上で再現できない”バイオバーコード”などの登場。
 エポック社が完全に蚊帳の外になってしまった。
 あまりにもオリジナル要素を詰め込みすぎたため「調子のりすぎちゃった」一応、筋は通っていると勝手に思ってみる。
 コミックスにも「児童誌のホビーまんがはムズかしいわ」のコメントがあり、これにもそぐう。
反証
 が、しかし…当初のままだと漫画が商品と寿命が同じになってしまうためオリジナル要素を入れるのは漫画屋として当然である。
 要はオリジナル要素(古代バーコード文明)が不発に終わったことがこの説の最大のポイントだろう。
 作者のマーケティングの問題であり、やりようによっては相乗効果が得られたはずで、当初からいくらかのオリジナル要素が存在していたことからエポック社からの要請自体が(あったとしても)最も直接的な原因ではないだろう。

そして3。性表現が後半で一気に加速していった。
 これがネット上で本命とされている主張。
 打ち切りになる場合、その直前のエピソードに原因がある場合が多い。
 後半3回の1エピソードを見てぱっと目につくのが無駄な性表現である。
 まさに「調子のりすぎちゃった」「児童誌のまんがはムズかしい」というわけだ。
 当時のコロコロコミックで看板を背負っていたまんがなのだから保護者諸氏からクレームがきてもおかしくない。
 また、これが問題にされたならば小学館の性表現に関するある程度の線引きができて興味深い。
 そもそもこれらの表現に「そうでなければならない意味がない」ことからもこれを本命視するのも納得できる。
 ラスト3エピソードでいきなり増加しており、これが原因ならいきなり打ち切りになったのも頷ける。
 
資料:ラスト3回に掲載された画像(一部)
小学館 「バーコードファイター 第5巻」 小野敏洋 著 より
 さて、これらの表現が児童誌に載っていいものだったのだろうか…??
反証 
 しかし、だ。
 ラスト数回に集中していることで逆にこれが主たる要因とは考えられない。
 これらが仮に問題があるものであれば、特に最終回は刊行されないわけで、これが原因なら以後干されるだろうし、
 小野氏はこれ以後も同誌で連載を続けている。…同じ路線で。
 雑誌社側と発表前に合意があったはずで、仮にこれが原因で打ちきりと伝えられた場合、最終回までその路線で突っ走ることはできないだろう。
 これとは別の原因で終了時期が決まり、あとは趣味に走ってみた、と考えられる。
 これを考えた場合ラスト3回より少し前に打ち切りの原因があるのでは無いか…と。
 
4基本的にコロコロコミックは男の子のマンガ雑誌である。
 幼年期に受けた影響がトラウマとなってその後の人生に悪影響を及ぼす可能性がある。
 試しにgoogleで「トラウマ バーコードファイター」あたりで検索してみるといい。
 トラウマとして潜在的に隠し続けたいものなのにこれだけの人が引きずっている。
 話では ショッキングな回で6日間寝込んだ男子 がいたそうである。
 またその点に関して保護者側からのクレームもあったのではないだろうか。
 そのマンガが今度はホモセクシャルをネタにしている。不謹慎とうつってしまったのか…?
 
引用:男性から男性への愛の告白
小学館 「バーコードファイター 第5巻」 小野敏洋 著

ちょっと保護者フィルタでみてしまうと最終回の桜説得の下りはかなりやばい。
「男と恋愛するのに何も女になる必要は無い。ホモセクシャルに偏見を持つ連中もいるかも知れない。
 しかし、そんな連中のために、そんな連中にあわせて自分を捨てるのは馬鹿らしいじゃないか。」
そう、読めてしまう。基本的にこの主張は間違っていないし、場面にそぐう発言である。
しかしながら場所が悪い。なんといっても少年ターゲットの児童マンガの大御所コロコロコミックで、である。
ホモセクシャルは悪くない。それはわかる。
しかし、自分の子どもがむやみにマンガの影響を受けてしまい、そんな道があるということを知ってしまったら…??
やはり正常に成長して欲しいというのが親の最たる願いではないだろうか?
そしてこれを好ましく思わないのがマンガそのもののバック、小学館とエポック社だろう。
企業イメージが低下するのをおそれた可能性も否定できない。
提携マンガがいきなりホモマンガになっていたらやはり打ち切るべきだろう…
反証
 恋愛は自由。性同一障害の人が問題になり打ち切りには道徳的にならない。

5.人気の低下
 これは知る由が無いので省略。
 しかしながらどう考えても下火だったのでこれも否定できないか。
 なお、本人が同人誌上で「アンケートが悪いのと、バーコード人気がさめたから」と発言しているらしい。
 だがこれでは「調子のりすぎちゃった」発言とかみ合わない…?
 あ、調子に乗り過ぎちゃったからアンケートが悪くなっていったのか…w 

反証

 不可能。


さて、いまとなってはどれが正解か、それともどれも正解ではないのか判断がつかない。
しかしながらはっきりとしていることはたしかにこのマンガは何らかの理由で打ち切られたことである。
壮大な前振りを放棄してしまった打ち切りには少々疑問が残る。軌道修正できなかったのだろうか?

 

追記11/7(2003年のです)

個人的な考えでは やはり、5人気の低下 が主たる要因として有力だろうと思う。
他の4つが原因ならば軌道修正が可能であったはずだし、原稿をチェックした時点で発刊元が撥ねることが可能であった。
壮大な前振りを放棄したのは前振り自体が当時の読者に受けなかったから。
新編3話で終わらせざるを得なくなったのではないだろうか。軌道修正に関しては話数が限られていたしするつもりがなかったのだろう。
最終三回で一応さくらの精神的な物語は終わりは見ているし、やりたいことやって終わったのではないか。


おまけの謎。
マンガカバー。


引用:4巻(上)と5巻(下)のカバー見開き
小学館 「バーコードファイター」 小野敏洋 著

お気づきだろうか?
5巻にはてんとう虫コミックスの既刊欄が無いことに…
お知らせ
バーコードファイターは既に復刊ドットコムの活動により復刊しています。
390という多大な票を集めたそうで、このサイトが内1票でも寄与できていれば幸いです。


Amazon.co.jpでも取り扱いを開始したそうです。値段が値段のため、送料が無料になります。

新規書き下ろしカバー、新規書き下ろし漫画付き。